夜に良ければすべて良し【孤独の解消】①

 昼間にいくら仕事や趣味などの活動をしても、夜に自己肯定感を下げるような行動をしてしまうと、一日全体の自己肯定感が低くなってしまいます。たとえば、昼間から夕方にかけて(残業する方もいるかもしれない)、仕事量が多く自らの機転で仕事を変えることができなかったり、逆に上司に口出しされるだけで自らの仕事に協力してくれなかったり、あるいは単純に仕事量に対する給料が少ないなどのストレスを貯めているとします。その場合、ストレスが貯まる原因は昼間の仕事であり、それが改善されない限りは自己肯定感が上がらないと考えている人も多いと思います。しかし、実際に昼間にやっているのは仕事そのものであり、上司のありがたいお言葉も耳を素通りし、給料が少ないと嘆きながらも、自らに与えられた仕事にある程度集中しているはずです。秘めたる仕事に対する不満が爆発するのが、仕事が終わってから、つまり夜です。

非定型うつ病のおそれも

 夜に何を考えているかによって、翌日のモチベーションに関わってきます。夜に仕事に対するネガティブな考え方をする癖がついてしまうと、すぐ翌朝、仕事に行く気が無くなるということはなかなかありませんが、どこかで糸が切れたように「行きたくない」かのように体が固まってしまうときが来てしまいます。あるいは、職場に行くことができても、その途中で腹を壊したり、職場での仕事に集中して取り組めなくなるなどの症状が現れるかもしれません。これは、最近10代後半から30代にかけて多いと言われる、「非定型うつ病」の始まりです。「甘え」と批判されがちですが、従来のうつ病に悪化しうるという点で周囲も慎重にならなければいけないものとなっています。従来のうつ病との違いは、夕方から夜にかけて気分が沈むという点、過眠になるという点が特徴的でしょうか。他にも、過食(拒食は少ない)や体調の悪化など、従来のうつ病にも見られる症状を発症する場合もあります。過眠によって朝のパフォーマンスが下がったりもするので、従来のうつ病との見分けがつきにくいということもありますが、非定型うつ病が改善しないと、悪化したときには従来のうつ病と同様の拒食や、体調悪化などの症状が現れ、薬物治療が必要な段階にまでなってしまうため、従来のうつ病に対して有効な心理療法が、非定型うつ病においても有効となります。

飲み会はストレス?

 心理療法は、下がった自己肯定感を元の状態に戻すことを目的としています。もとはと言えば、夜のちょっとした時間に仕事に関する不満について考えていただけです。それが積もり積もって、自己肯定感を下げることに繋がっていたんですね。自分でできることとしては、夜に仕事から離れられる時間を1時間未満で良いので作るといったことでしょう。また、仕事から離れられない、つまり上司に気を遣わなければならない飲み会であれば、参加しないというのも手です。

 しかし、飲み会によっては良い影響を与える飲み会も存在します。例えば、「褒めニケーション」と呼ばれる、上司が部下を褒める飲み会。これは上司にとってもメリットがあり、叱ってもいないのに注意されただけで反発する傾向のある若者に気を遣って、今までは仕事上のミスなどを指摘するのに躊躇いがあったが、飲み会で褒めてバランスを取ることで、部下に否がある際に指摘しやすい空気を作れます。部下としても、上司との信頼関係が飲み会で作られたことで、仕事で今まで「叱られた」と思っていたが、実は自分のためでもあったという考え方に結びつきやすいというメリットがあると思われます。飲み会において、仕事内容とは直接関係しない点を上司から褒められることで、多少なりとも仕事から離れられる時間を、まさに夜に作れるという点も良いでしょう。

まとめ: 夜に何をするかがカギ

 昼間に仕事に追われていると、いざ夜になったときに何もする気が起こらないかもしれません。夜に何もしないというのも自由ですが、もし夜にネガティブなことを考えてしまうというのであれば、朝のうちに、夜に予定を入れましょう。ジムに行くなど、運動をするというのも効果的となります。

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